【話題の成分】CBDとは?リラックスや睡眠の質に期待
突然ですが、みなさんは「CBD」と呼ばれる成分をご存じでしょうか?
「初めて聞いた!」という人もいれば、「何となく耳にしたことがある程度…」だという人もいるかもしれません。
CBDとは、リラックス効果や睡眠の質を高めることに期待ができると言われている話題の成分。ここ数年、医療や健康、美容など様々な分野で注目を集めているのです。
今回はそんなCBDについて、詳しくご紹介したいと思います。
CBDとは?
「CBD(正式名称:カンナビジオール)」とは、大麻草に含まれる100種類以上の生理活性物質(カンナビノイド)の1つです。
おそらく大麻草と聞くと、誰もが真っ先に違法薬物を想像することでしょう。
しかし、日本の法律で禁止されているのは、大麻草に含まれる「THC(テトラヒドロカンナビノール)」という成分です。このTHCは違法薬物であるマリファナなどに多く含まれ「ハイ状態」や「幻覚症状」などの中毒症状を引き起こします。
一方CBDはTHCとは違い、同じ大麻草に含まれてはいるものの中毒症状などを引き起こすことはなく、WHO(世界保健機関)でも安全性(依存性や中毒性がないことを)が認められています。
また、CBDは日本でも厚生労働省のすべての検査項目において許可を得ている成分でもあるので、国内外問わず様々な製品に配合され流通しているのです。
では、このCBDには一体どのような効果があるのでしょうか?
そもそも人間の体内にはカンナビノイドと呼ばれる制御システム(内因性カンナビノイド)が備わっていて、このシステムにより、食欲、睡眠、免疫、記憶、感情、運動機能などがコントロールできるようになっています。
しかし、強いストレスや老化などにより、内因性カンナビノイドの分泌量が減ったり、働きが弱まったりすると、体調不良や病気の原因につながります。
CBDには内因性カンナビノイドと同様の働きがあるため、摂取することにより、体内で内因性カンナビノイドの代わりとして働くことに期待されているのです。
また、CBDは炎症を沈めたり、不安を和らげたりするなど、リラックス効果をもたらす成分としても注目を集めています。
CBDの代表的な効果や作用としては、
◇脳に働きかけることで鎮静化作用に期待ができる
◇セロトニンやドーパミンなどに働きかけることでストレスの緩和に期待ができる
などがあげられます。
また、一般社団法人日本化粧品協会が運営する「カンナビノイド審査委員会」によると、
『アメリカを中心とした諸外国の研究論文において『カンナビジオール(CBD)には 「抗酸化作用」「抗糖化作用」「抗炎症作用」 があるとの報告があり、皮膚科領域では、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、 ニキビ、脂漏性皮膚炎、湿疹、乾癬、皮膚がん、水疱症、火傷、傷跡、赤み、かゆみ、 痛みの軽減、また育毛効果アンチエイジング効果( シミ、しわ、くすみ、キメ、ハリ など )と言われています。』
引用:カンナビノイド審査委員会「CBDの肌への効果効能」(2022.09.27)
と、さまざまな効果に期待ができるとの記述もあります。
さらにCBDには、ビタミンCやビタミンE以上の高い抗酸化作用があり、美容製品や美容クリニック業界でも注目されているのです。
CBDを使用した製品
CBDは、医療や美容の分野だけでなく、嗜好品や食品にも配合されている成分です。
<経口吸収タイプ>
・オイル、パウダー、カプセルなど
<食品タイプ>
・ドリンク、飴、ガム、グミなど
<嗜好品タイプ>
・リキッド、電子タバコなど
<美容製品タイプ>
・クリーム、フェイスマスク、ロールオンアロマなど
CBD配合製品として特にメジャーなのがオイルです。オイルには、直接舌に乗せて飲む製品と、ドリンクなどに混ぜて飲む製品があります。手軽に取り入れられるので、初めてCBDを手に取る人にはオイルタイプの製品がおすすめですよ!
CBD独特の味や匂いが苦手な人や持続効果に期待したい人であれば、就寝前にカプセルで摂取すると良いでしょう。
また、ガムやグミ、飴などの食品タイプであればお菓子代わりに食べられるので、手間や時間もかかりません。喫煙者の方であれば、使い捨てタイプのリキッドや持ち運びに便利な電子タバコが良いかもしれませんね!
さらにCBDには、抗酸化作用以外にも肌のキメを整える効果があります。CBDを配合したクリームやフェイスマスクなどの美容アイテムはエイジングケア*アイテムとしても期待ができます。
*年齢に応じたケア
CBDの選び方
CBDを配合した製品の製造方法は主に3つに分けられます。
◇フルスペクトラム
微量のTHCを含む可能性があるため、日本では規制されている製造方法です。
◇ブロードスペクトラム
THCは含まれておらず、それ以外のカンナビノイドが含まれています。
◇アイソレート
THCは全く含まれていないため、日本国内では主にアイソレートによる製造商品が主流になっています。
初めてCBD配合の製品を手に取る人だと、やはり大麻草由来の商品というだけで不安になってしまうかもしれません。
アイソレートによる製造方法であれば、違法成分であるTHCは一切含まれていないので、最初はアイソレートで製造された製品を選ぶのがおすすめですよ!
また、CBDはWHOや厚生労働省から認められた成分であり、CBDを含む多くの製品は安全に使用することができますが、ごくまれに麻薬指定成分であるTHCが含まれた違法性のある製品が流通している場合もあり、最悪の場合、知らずに購入したとしても刑事処罰を受ける可能性もあるのです!
そのように違法性のある製品が消費者の手に渡らないためにも、2019年には一般社団法人日本化粧品協会が「カンナビノイド審査委員会」を発足。2022年より無料でCBD審査を開始し、審査基準をクリアした製品には「審査済証」が付与されています。
また、カンナビノイド審査委員会以外にも、日本の一般社団法人「日本カンナビジオール協会」や、海外のアンチドーピング認証機関「BSCG」をはじめとしたCBD関連の団体も多くあるので、CBD配合製品を購入するときは、これらの団体による審査をクリアした認証商品を選ぶようにしましょう!
CBDの注意点
依存性や中毒性がないCBDですが、体質等によっては摂取後に軽い副作用が出る場合もあります。
主な症状としては、口の渇きや眠気、眩暈などがあげられるので、CBD配合製品を摂取後にこれらの症状が出やすい人は、摂取後の外出や車の運転を控えるようにしましょう。
また、日頃から薬を飲んでいる人は、摂取前にかかりつけの医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
CBD配合製品はこんな人におすすめ!
□寝つきが悪く、ぐっすり眠れない
□寝ても疲れがとれず、起床後にだるさを感じる
□日中睡魔に襲われる
□イライラしたり、ストレスがたまりやすかったりする
□気分が落ち込むことが多くなった
□体調がすぐれず、気分も晴れないが薬には頼りたくない
CBDはリラックス効果や、ストレスの緩和に期待ができる成分であると言われています。
多忙な毎日の中でストレスがたまり夜もゆっくり眠れなかったり、日中にだるさが残ったりしてしまう人や、日頃からイライラしたり落ち込んだりしやすい人にこそ、おすすめの成分なのです!
CBDでストレス社会を乗り越えよう!
様々な分野で話題のCBDは、ストレス社会で生きる人にそっと寄り添ってくれる成分です。
「疲れているはずなのに眠れない…」「以前よりもイライラしたり、落ち込んだりしやすくなった」という人は、1度CBD配合製品を手に取ってみてはいかがでしょうか。