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【コスメコンシェルジュ直伝】紫外線吸収剤と紫外線散乱剤のメリット・デメリット!上手な使い分けポイントも

日焼け止めをはじめとしたUVケアアイテムを製造するうえで、最も大切な原料である紫外線カット剤。そんな紫外線カット剤には、“紫外線吸収剤”“紫外線散乱剤”の2種類があります。


今回は、似ているようで実はまったく異なる働きをする紫外線吸収剤と紫外線散乱剤について解説!それぞれのメリットやデメリットと併せ、上手な使い分け方についてもご紹介しますね。




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書いた人

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LISA

<プロフィール>
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア方法を導き出すコラムを得意とする。
プライベートでは、デパコスからプチプラコスメ、ドクターズコスメ、海外コスメなど、ジャンルを問わずに気になったアイテムはすぐに試すスキンケアオタク。
不規則な食生活が続きがちで、健康維持はもっぱらサプリメントに頼りがち。

<所有資格>
・日本化粧品検定1級
・コスメコンシェルジュ

【メリット・デメリット】紫外線吸収剤と紫外線散乱剤とは?

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤は、どちらも日焼け止めに配合される紫外線カット剤の一種です。



◆紫外線吸収剤


<代表的な成分>

オキシベンゾン類、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンなど


<メリット>

・きしみ感がなく、伸びも良い

・白浮きせず、メイク前にも使いやすい

・みずみずしくスキンケア感覚で使える


<デメリット>

・性質上、刺激物質が肌荒れの原因になる場合がある


紫外線吸収剤は、肌表面に当たった紫外線を科学的な仕組みでエネルギーとして吸収。熱や赤外線など、別の弱いエネルギーに変換し、放出することで、紫外線から肌を守ります。


みずみずしい使用感で伸びも良いため、デイリー使いにもぴったり。白浮きもしないため、メイク前にも使いやすい紫外線カット剤です。


ただし、肌表面で吸収する際に刺激物質が発生するため、ごく稀にアレルギー反応を起こす場合もあります。


とはいえ、現在UVケア商品に使用されている紫外線吸収剤は、たくさんのデータに基づき、安全性も確認されています。特にメトキシケイヒ酸エチルヘキシルは、開発から50年以上が経過するほどスタンダードな成分であるため、過度な心配は不要ですが、敏感肌の人が手に取る時は注意するようにしましょう。



◆紫外線散乱剤


<代表的な成分>

酸化チタン、酸化亜鉛など


<メリット>

・比較的刺激が少なく、アレルギー反応を起こしにくい

・光老化しないため、紫外線カット効果が持続する

・トーンアップ効果に期待ができ、肌の色ムラをカバーする


<デメリット>

・商品によっては白浮きしたり乾燥したりする


紫外線散乱剤は、非常に小さい白色の無機粉末です。肌に塗ることで、物理的に紫外線を反射・屈折させ、日焼け対策等を行うことができます。


最大のメリットは、紫外線吸収剤と比較し、刺激が少なく、アレルギー反応や皮膚刺激が起こりにくいという点です。酸化チタンは肌への刺激が少なく、敏感肌向けの商品にも配合され、酸化亜鉛には、抗炎症作用や収れん作用も期待できます。


また、紫外線カット効果の持続力も高いため、汗や摩擦で落ちない限り塗りなおしが不要であるという嬉しい特徴も持ち合わせていますよ。


その反面、商品によっては、白浮きやきしみが気になる場合も。また、性質上、乾燥しやすい一面も持っているため、紫外線吸収剤と比較すると、日中にカサつきが気になる可能性もあるでしょう。


紫外線吸収剤と紫外線散乱剤はどっちが安全?


よく比較される紫外線吸収剤と紫外線散乱剤ですが、結論からすると、どちらにもメリットとデメリットがあります。


たとえば、日本国内では、「紫外線吸収剤はアレルギー反応を起こすから避けた方が良い」「紫外線散乱剤(ノンケミカル)の商品は肌にやさしい」と言われることが多くありますが、欧州では反対に「紫外線散乱剤は良くない」と考える人もいます。


また、ポジティブリスト(配合可能性分リスト)と呼ばれるガイドラインにおいて、日本の場合は、紫外線吸収剤のみが規制の対象となっていますが、欧米では紫外線散乱剤もポジティブリストで規制されています。



一言で紫外線吸収剤や紫外線散乱剤といっても、それぞれに複数の成分があり、どの成分が肌に良いか悪いかは人により異なるため、一概に「紫外線吸収剤は肌に悪い」「紫外線散乱剤は肌に良い」というわけではないのですね。


なにより、日本国内でネガティブなイメージをもたれがちな紫外線吸収剤ですが、各メーカーが厚生労働省の定めるポジティブリストに従い配合成分を決めているため、特定の紫外線吸収剤にアレルギーがなければ、過度に心配する必要はありませんよ。


紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の上手な使い分け方


かつては、「紫外線吸収剤は肌にダメージがあり、紫外線散乱剤は肌にやさしいが白浮きする」と言われていました。しかし、技術の進歩により、近年のUVケア商品には安全性も心地よい使用感も備わっています。また昨今は、紫外線散乱剤と紫外線散乱剤を組み合わせ、両者のメリットを取り入れたハイブリットタイプも増えています。


そのため、UVケア商品を選ぶ時は、自分の肌質や使用するシーンに応じて選ぶようにしましょう。



紫外線吸収剤にアレルギーがある人はもちろん、敏感肌や新しい化粧品で肌荒れを起こしやすい人は、紫外線散乱剤を配合したノンケミカルと呼ばれるUVケア商品を手に取ると良いでしょう。


反対に特にアレルギーは持っておらず、肌の乾燥が気になったり、きしみのある日焼け止めが苦手だったりする人の場合は、使い心地が魅力の紫外線吸収剤配合のUVケアアイテムを選んでみてくださいね。


また、夏の海や山、冬のスキー、紫外線が強い海外などにでかける場合は、普段以上の紫外線対策が必要になるため、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤を組み合わせたハイブリッドタイプを使用するのがおすすめですよ。


紫外線カット剤にも注目して商品を選ぼう!

UVケア商品を選ぶ時は、ブランドや価格、サンケア指数(SPF・PA値)から選ぶ人も多いかもしれません。もちろん、それらもアイテムを選ぶうえで重要なポイントではありますが、これからは紫外線カット剤の種類にも注目して商品を選んでみてはいかがでしょうか。


似ているようで異なる紫外線吸収剤と紫外線散乱剤には、それぞれに違う良さがあります。メリットとデメリットを含めたうえで、自分に合う商品を手に取ることができれば、毎日のUVケアの満足度も今まで以上に高まるはずですよ。


【参考文献】

・効果的な「組み合わせ」がわかる化粧品成分事典(池田書店)

・正しく知る・賢く選ぶ美容成分大全(ナツメ社)

・医者が教える人選が変わる美容大事典(KADOKAWA)

・日本化粧品検定1級対策テキスト(主婦の友社)

・日本化粧品検定協会(https://cosme-ken.org/)

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