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【コスメコンシェルジュ直伝】意外と知らない成分表示「○○フリー」って肌にいいの?

化粧品のパッケージや広告などで、目にする機会も多い「〇〇フリー」というワード。「防腐剤フリー」「パラベンフリー」などの表示があると、何となく肌に良い商品に見えますよね。しかし実は、必ずしも「〇〇フリー」の商品すべてが肌に良いというわけではないのです。


そこで今回は、「〇〇フリー」の意味から選び方までを徹底解説。正しい見方を知ったうえで、自分に合う化粧品選びの参考にしてみてくださいね。




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書いた人

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LISA

<プロフィール>
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア方法を導き出すコラムを得意とする。
プライベートでは、デパコスからプチプラコスメ、ドクターズコスメ、海外コスメなど、ジャンルを問わずに気になったアイテムはすぐに試すスキンケアオタク。
不規則な食生活が続きがちで、健康維持はもっぱらサプリメントに頼りがち。

<所有資格>
・日本化粧品検定1級
・コスメコンシェルジュ

「〇〇フリー」とは?どれくらい気にするべき?


化粧品に表示されている「〇〇フリー」とは、無添加を意味します。化学合成原料やアレルギーを起こしやすい成分など、特定の添加物を使用していない場合に「〇〇フリー」と表示されることが多く、一般的には、有機合成色素や香料、石油系界面活性剤、紫外線吸収剤を入れていなかったり、防腐剤などを最低限に抑えていたりする商品によく使用されます。


ただし、無添加を意味する「〇〇フリー」には、現状、決まった定義や規定はなく、各メーカーで自由に表記することが可能です。また、アレルギー反応を起こす成分は人により異なるため、一般的にアレルギーを起こしやすい成分を使用していない「〇〇フリー」であるからといって、必ずしも、肌荒れしないわけではないのです。


そのため、「〇〇フリー」の商品だから良い、添加物が入っている商品だから悪いとは、一概に決めつけることはできないのですね。


なにより、化粧品の安全性は時代とともに高くなっています。また、日本では安全性を認められた成分しか使用できない規定があるため、特定の成分にアレルギーがない限りは、過度に気にしすぎる必要はありませんよ。


代表的な「〇〇フリー」の特徴と注意点

防腐剤フリー


現在、日本では、ポジティブリスト(配合量を守れば使用して良い成分のルール)に定められている防腐剤しか使用できない規定があり、代表的な成分では、フェノキシエタノールや安息香酸Na、パラベンなどがあげられます。


一般的に「防腐剤フリー」と表示されている化粧品は、これらポジティブリストに記載されている防腐剤を一切配合していない時に使用されるケースがほとんどです。


しかし、私たちが普段使用している化粧品には、アミノ酸や天然油脂など、カビや微生物のエサになる成分が含まれています。また、直接触れて使用する化粧品は、手や指などから微生物が混入しやすいため、菌が増殖することで製品が変質し、肌トラブルの原因になる場合もあるのです。


一見、悪者にされがちな防腐剤ですが、変質等から化粧品を守り、品質を保持するためにも、実は欠かせない存在なのですね。


また、「防腐剤フリー」と記載されている化粧品には、大きく分けて2種類のパターンがあります。


・微生物の繁殖を抑える制菌作用のある保湿成分や植物エキスなどを組み合わせて使用し、防腐剤の代用をしている化粧品

・容量が小さく短期間で使用できたり、多価アルコールやエタノールなどと密閉性容器を組み合わせたりすることで、防腐効果を高めている化粧品


化粧品にとって、防腐効果は欠かせないため、「防腐剤フリー」であっても、ほとんどの製品に何らかの防腐剤代わりとなる成分は使用されています。そのため、「防腐剤フリー」のワードだけで安心せず、防腐効果を高めるために使用されている成分と自分の肌の相性を見極めて購入することが、選ぶ時の大切なポイントになるのですね。



パラベンフリー


防腐剤のなかでも、特に悪者にされやすいパラベンですが、実は化粧品だけでなく、食品や医薬品にも使用されています。パラベン自体には、ほとんど毒性はないものの、ごく稀に人によってはアレルギー反応を起こすため、最近は化粧品で使用される機会も減ってきています。


ただし、防腐剤にはフェノキシエタノールや安息香酸Naなど、他にも防腐効果をもつ成分があり、これらは化粧品で使用される機会も多くあります。そのため、「パラベンフリー」と聞くと、防腐剤が入っていないかのような印象をもたれがちですが、決してパラベンフリー=防腐剤フリーではないことを覚えておいてくださいね。



紫外線吸収剤フリー


日焼け止めを中心に、UVカット効果をもつ化粧品には、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤などの紫外線カット剤が配合されます。紫外線吸収剤には、みずみずしい使い心地で、伸びも良いなどのメリットもありますが、人によっては肌刺激を感じる場合があります。


そのため、敏感肌向けのUV化粧品には、比較的刺激が少なく、アレルギー反応が起こりにくいと言われる紫外線散乱剤が配合されることが多く、「紫外線吸収剤フリー(別名・ノンケミカル)」という形で販売される化粧品も多くあります。


しかし、化粧品の技術は日々進歩しているため、近年は、紫外線吸収剤でも安全に使用できる開発が進んでいます。紫外線吸収剤で必ずアレルギーを起こすようでなければ、過度に心配する必要はありませんよ。


「〇〇フリー」化粧品の上手な選び方

ベース成分に注目して選ぶ


「防腐剤フリー」と表現される化粧品のなかには、防腐剤代わりに、BG、DPG、プロパンジオール、エチルヘキシルグリセリン、ペンチレングリコールなど、防腐(制菌)効果を持つ保湿剤を代用し、組み合わせて使用することも珍しくありません。


ただし、アレルギー反応には個人差があるため、人によっては、これらの保湿成分であっても肌刺激に感じる場合も。「防腐剤フリー」と謳われる化粧品を選ぶ時は、代用で使用されている成分もチェックし、自分の肌に合うかを見極めるのもポイントですよ。


迷った場合は、ベース成分のなかでも、比較的刺激が少ないと言われるBGを配合した化粧品がおすすめです。全成分表示で前から3つ目以内にBGと表示された製品を選んでみてくださいね。



信頼できる製造販売会社から選ぶ


「〇〇フリー」の化粧品を製造・販売するメーカーのなかには、消費者の肌を第一に考え、製品を開発している会社もあります。一概に「〇〇フリー」を謳っているから注意が必要というわけではないのですね。


心配な場合は、事前にメーカーの公式HPを確認したり、メーカーに問い合わせたりするなどして、どのような配合方法で「〇〇フリー」を実現しているのかを確かめるのもひとつの方法です。



酸化を招く使い方を避ける


せっかく自分の肌に合う「〇〇フリー」の化粧品と出会えたとしても、使用方法が間違っていると、製品の質も低下してしまいます。


たとえば、化粧品の蓋を開けっぱなしにしたり、しっかり閉めなかったりすると、隙間から空気が入ることで酸化のリスクも高まります。また、手には様々な菌がついているため、手を洗わずに化粧品の取り出し口部分を触るのも避けるようにしましょう。


そのほかにも、メイクツール(スパチュラ、スポンジ、ブラシ)を洗わずに使用し続けることも、化粧品の酸化リスクを高め、菌が増殖することによる肌荒れの原因につながります。化粧品は常に清潔な状態で使用することを心がけてくださいね。


肌荒れしたかも?と思ったらすぐに医療機関を受診しよう!


基本的に市場で販売されている化粧品には、人体に有害な成分は入っていません。また、製品化にあたり、各メーカーでは様々な安全性のテストも行われています。ただし、肌質は人により異なり、個人差もあるため、特定の成分が肌刺激になる可能性もないとは言い切れないのです。


もしも、化粧品を使用し、「肌荒れしたかも…?」と思った時は、すぐに使用を中止し、医療機関を受診してくださいね。その際、使用した化粧品を持参すると、全成分表示からアレルギーとなる成分も特定しやすいので、今後避けるべき成分を知るきっかけにもなりますよ。


「〇〇フリー」をきっかけに化粧品の選び方を見直そう!

「〇〇フリー」と表示されている化粧品だからといって、必ずしも、肌荒れを起こさないわけではありませんが、化粧品を選ぶ時の判断材料にはなります。


「防腐剤フリーだけど、代わりにどんな防腐効果のある成分が入っているのだろう?」「以前、肌に合わなかった化粧品を改めて確認し、自分が避けるべき成分を知ろう」など、「〇〇フリー」をきっかけに自分に合う化粧品選びの方法を見つけてみてくださいね。


【参考文献】

・化粧品成分ガイド第6版(フレグランスジャーナル社)

・正しく知る・賢く選ぶ美容成分大全(ナツメ社)

・効果的な「組み合わせ」がわかる化粧品成分事典

・医者が教える人生が変わる美容大事典(KADOKAWA)

・正しいスキンケア事典(高橋書店)

・美容成分キャラ図鑑(西東社)


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