【コスメコンシェルジュ直伝】ビニール肌ってどんな状態?なりやすい人の特徴&セルフチェック

昨今、SNS等を中心に話題となっている“ビニール肌”というワード。名前だけを聞くと、光沢のあるツヤツヤな肌を想像する人も多いのではないでしょうか。
しかし実は、ビニール肌はお肌のSOSサイン!放置しておくと様々な肌トラブルが起こる可能性もあるため、早めに対処する必要があります。
そこで今回は、ビニール肌について徹底解説!なりやすい人の特徴から、簡単にできるビニール肌チェックリストまでをご紹介しますね。

この記事を書いた人
LISA
この記事を書いた人:LISA
<プロフィール>
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア方法を導き出すコラムを得意とする。
プライベートでは、デパコスからプチプラコスメ、ドクターズコスメ、海外コスメなど、ジャンルを問わずに気になったアイテムはすぐに試すスキンケアオタク。
不規則な食生活が続きがちで、健康維持はもっぱらサプリメントに頼りがち。
<所有資格>
・日本化粧品検定1級
・コスメコンシェルジュ
ビニール肌とは?
昨今、SNSを中心に高い注目を集めているビニール肌とは、その名の通り、ビニールを伸ばして貼ったように見える肌状態のことを指します。
基本的には医学用語ではなく、美容用語の一種であるため明確な定義はありませんが、一般的には“ツヤはあるものの、角質層が薄く、キメがなくなった肌状態”をビニール肌と呼びます。
そもそも私たちの肌表面には皮溝と呼ばれる溝と、皮丘と呼ばれるふくらみにより形づけられる凸凹があります。この凸凹が通称・キメと呼ばれる部分です。
本来、健やかな肌は皮溝の幅が狭く、浅すぎず適度な深さを保っているため、キメも細かくなり、理想のツヤ肌を維持できます。
一方、ビニール肌の場合は、何らかの要因により角質層が薄くなることで、肌のキメが失われた状態になっています。肌表面の凸凹もなく、ツルツルしているため、一見、ツヤのある美しい肌にも見えますが、実際は角質層が薄くなることでバリア機能も低下。肌トラブルを起こしやすい状態になっているのです。
ツヤ肌とビニール肌は似て非なる肌状態であるため、見た目だけで判断せず、しっかりと見極めるようにしましょう。
ビニール肌になりやすい人の特徴4つ
ビニール肌は何らかの要因により、角質層が薄くなることで起こる肌状態です。なかでも、ビニール肌をまねく原因になりやすいのがスキンケアです。そこで続いては、ビニール肌になりやすい人がやってしまいがちなケアについて解説しますね。
① ピーリングケアや毛穴ケアが大好き
自宅で簡単に取り入れられるピーリングケアや毛穴ケアは、肌のゴワつきや毛穴詰まりなどの肌悩みがあらわれた時に行いたいスキンケアです。
しかし同時に、ピーリングケアや毛穴ケアは肌負担も大きいお手入れでもあります。そのため高い頻度で取り入れてしまうと、不要な角質や皮脂だけでなく、肌にとって必要な角質までを剥がしてしまうのです。結果的に角質層が薄くなることで、ビニール肌にもなりやすくなるのですね。
② 朝のしっかり洗顔やクレンジング後のダブル洗顔が習慣である
基本的には、就寝中も肌に汚れや皮脂が付着するため、夜だけでなく、朝も洗顔が必要であると言われています。しかし、朝は夜ほど肌表面に汚れ等は付着していないため、洗浄力の高い洗顔料を使用すると、肌に必要な角質まで洗い流してしまう可能性も。
また、クレンジングと洗顔を同時に行うダブル洗顔も、使用するアイテムの洗浄力によっては、肌に必要なうるおいや皮脂までを落としてしまいます。過剰な洗顔習慣が続くと、角質層も不安定な状態になり、ビニール肌を引き起こしてしまうのです。
③ 毎日使用するスキンケアのアイテム数が多い
年齢とともに乾燥、シワ、シミなど、あらゆる肌悩みも増えるため、スキンケアで使用するアイテム数も昔より増えたという人も珍しくないかと思います。
しかし、化粧品が浸透すると言われる角質層の厚さは約0.02mm。ラップとほぼ同じ程度の薄さであるため、大量のスキンケアアイテムを使用しても、すべての美容成分がしっかり浸透しない場合も。それどころかアイテム数が増えれば増えるほど、繰り返し何度も肌に触れることになるため、手やコットンからの摩擦により角質層にダメージを与える可能性もあるのです。
また、肌質によっては、複数のアイテムを取り入れることが肌負担になり、結果的にビニール肌の原因に繋がるケースもないとは言い切れないのです。
④ 美白*¹やエイジングケア*²向けのアイテムを愛用している
年齢に応じて、常にスキンケアをアップデートしている人も多いかと思います。特にエイジングサインが気になり始めると、攻めのケアとも呼ばれる美白*¹やエイジングケア*²向けのアイテムを積極的に取り入れるのではないでしょうか。
しかし、美白*¹やエイジングケア*²アイテムに配合される美容成分は、高い効果に期待ができる反面、刺激も強くなりがち。肌質によっては、その強い刺激が肌負担となり、ビニール肌をまねくこともあるのです。
特に昨今人気の成分でもあるレチノールは、肌のターンオーバーを促す効果があるため、肌質や商品によっては刺激になる可能性も。基本的に市場で販売されているレチノールコスメはマイルドな商品が多いので、心配はありませんが、クリニック処方や海外輸入の商品は、高濃度である場合も少なくはないので、肌質によっては注意が必要です。
*¹ … メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ
*² … 年齢に応じたお手入れ
あなたはいくつ当てはまる?ビニール肌チェックリスト
ツヤ肌と似た状態であるビニール肌は、見た目だけで見極めるのが難しい場合もあるかと思います。そんな方に向け、チェックリストを用意しましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<見た目編>
□肌自体にツヤ感はあるものの触るとカサつきやゴワつきが気になる
□肌表面がプラスチックのような見た目で触ると硬い
□肌を光に当てるとツヤのでる部分とくすむ部分がある
□すっぴんの状態だと疲れた印象に見えてしまう
<肌トラブル編>
□クレンジングや洗顔後に肌がつっぱりやすい
□肌の赤みやヒリつきが気になる時がある
□新しいスキンケアアイテムを使用するとピリつきを感じる
□しっかりお手入れをしているのに頻繁にニキビができる
<習慣編>
□季節に関係なくメイク崩れを起こしやすい
□様々なスキンケアを取り入れても効果を感じにくい
いかがでしたでしょうか?当てはまる項目が多ければ多いほど、ビニール肌である可能性が高いといえます。特に5つ以上当てはまる or 「肌トラブル編」で当てはまる項目が多い場合は注意が必要!ビニール肌である可能性を疑いましょう。
ツヤ肌とビニール肌の最大の違いはキメの細かさです。細かいキメにより明るさを感じるツヤ肌と異なり、ツヤが失われた状態のビニール肌は、肌上面で光が乱反射するため、くすんだ光沢が目立つ肌感になります。
また、ビニール肌は角質層が薄く、バリア機能も乱れているため、うるおいを感じにくかったり、肌トラブルが起こりやすかったりなどの肌悩みが表面化する場合も。
スキンケアを行う時は、自分の今の肌がツヤ肌であるのか、ビニール肌であるのかをしっかり見極めたうえで、肌状態に合ったお手入れを取り入れるようにしてくださいね。
ビニール肌のSOSを見逃さないようにしよう!
一見、健やかで明るいツヤ肌に見えるビニール肌ですが、実際は肌トラブルがいつ起こってもおかしくない状況の肌状態です。「ツヤ感はあるのに肌の調子がいまいち…」と感じる時は、ぜひ一度ビニール肌のチェックを行って、現在の肌状態を確かめてみてくださいね。
【参考文献】
・日本化粧品検定2級&3級対策テキスト(主婦の友社)